■GOLD RESERVES

1999年のコソボ空爆において3月27日に1機が撃墜されているが、どのようにして撃墜されたか正しい事は分かっていない。当初は赤外線追跡装置を装備するセルビア空軍のMiG-29B戦闘機によって捕捉され撃墜されたとも発表されたが、その後爆弾庫を開いたときを狙ってストレラ2携帯式地対空赤外線誘導ミサイルで撃墜された、後方にいた敵戦闘機によって落とされた、迎撃に上がったMiG-21によって偶然発見され撃墜された、味方の誤射により撃墜された、地元民の猟銃で落とされたなど諸説ある。が、もっとも有力な説は、ユーゴ側が古いソ連製のレーダーで探知したと言うものである。湿気によるステルス性の低下、爆弾倉開閉時に探知されたと推測される。しかし、F-117の弱点を明らかにしたくないアメリカ軍と、対米関係を考慮したユーゴスラヴィア(現セルビア)双方から発表がないため、事実は明らかになっていない[4]。 この機体の破片は裏取引によってロシアに回収されて対ステルス用の地対空ミサイルが開発されたとの情報もあるようである。[5]残骸はセルビアの山中に墜落したのを写真で撮影され様々な航空雑誌にも掲載されたものの、その後残骸がどうなったかは前述のとおり不明。2006年4月28日の読売新聞では、F-117を撃墜したゾルタン・ダニ中佐(当時。その後大佐に昇任し、退役)がインタビューに答え、「ベオグラード西の草原で防空任務中にF-117をレーダーで捕捉し、地対空ミサイルSA3を発射して撃墜した」と答えている。中佐は大学で電子工学を学んでいたので、独自にSA3のレーダーを改良し、索敵能力をあげていたのだという。記事には、ベオグラードの航空博物館に展示されているF-117の写真も載せられていた。 高いステルス性を持つF-22 ラプター、B-2 スピリットに加え、F-35 ライトニング IIも将来配備される予定であることと、F-117のステルス能力の維持費用が高くつくことから、2008年4月22日をもって全機が退役した。 退役後はアリゾナ州にあるトノパ実験場で保管され、必要が生じれば復帰することもあるという。[6] それまでの航空機にはない、独特な形状である コックピット 着陸するF-117 空中給油を受けるF-117F-117は敵のレーダーに発見されにくいステルス技術を全面的に取り入れた世界初の航空機であり、従来の航空機のイメージを覆す多面体の形状をしているのが特徴である。 レーダーや赤外線等では出来るだけ敵に発見されないように以下の対策が施されている。 敵レーダー波を飛来方向に反射させないために、いくつかの工夫が行なわれている。 形状制御 敵レーダーに発見されにくくするために多面体の形状をしている。機体全体は平たいエイのような形で機体下面はほぼ1枚の平面で構成されている。操縦席やエンジンを含めた機体中央部は多角形状に上方に膨らんでいる。これはステルス技術の形状制御から生まれた形であり、レーダー入射波を散乱及び後方背面波とすることによってレーダー断面積(RCS)を下げる機体形状となっている。機体表面から突起物を可能な限り減らしたり、エンジンの吸入効率を下げてまでエア・インテークに電波の侵入を防ぐ金属製グリッドを装着して内部の多様な反射面の露出を抑えている。 兵装の機内搭載 形状制御の一環として、兵装は機体下部2箇所の兵器倉に収納する。基本的には2000lbの通常爆弾、もしくはレーザー誘導爆弾を各兵器倉に1発ずつ搭載するが、他の爆弾の搭載も可能。他、AGM-65空対地ミサイルやAGM-158巡航ミサイル、AGM-88対レーダーミサイルやAIM-9L空対空ミサイル等も運用出来るとされる。 RAM 機体表面はRAM(Radar Absorbent Material)と呼ばれるレーダー波を吸収する材料であるグラファイト/エポキシ複合剤で覆われており、機体内部にも電波反射の少ない非金属素材が使用されている。 これらの工夫によって高いステルス性能を獲得できた一方で、ステルス性を最重視した機体形状は空力学的に優れた形状とは言えず、電子化された機体姿勢制御のフライ・バイ・ワイヤ技術は操縦者の命令を解釈しながら同時に毎秒数十回の頻度で機体姿勢を調整・補正しており、安定した飛行を可能としている。 F-117ではレーダー以外のセンサーに対するステルス性も考慮されている。例えばGE製F404ターボファン・ジェット・エンジンはアフターバーナー非搭載モデルを使用し、排気口を機体上面に設けるなど出来るだけ赤外線によって発見される投資信託 を減らす工夫を行なっている。 使用していない間でも外部からの電波をよく反射させ、使用すれば敵のレーダー警戒装置(RWR)によって探知される危険が高い為に、F-117ではあえて機上レーダーを搭載せず、目標の探知や捕捉等には、機体下面の前脚部にある目標指示用のレーザー目標指示装置や機首最前部にあるFLIR(前方監視赤外線装置)、機首下にある引き込み式のDLIR(下方監視赤外線装置)等を使用している。 機体が黒いのは夜間に飛行することで人の肉眼での視認も避けるよう、夜間飛行に特化した塗装が行なわれているためである。 対地攻撃任務の多くの時間は、あらかじめ設定されたルートを自動操縦装置により飛行する。編隊飛行はせず原則、単独飛行で任務遂行する。 全般的な特性はデルタ翼機のそれとほぼ同じである。離着陸の速度は比較的高く、長い滑走路を必要とする。亜音速(でしか飛行できないが)では機首が上がり、急旋回すると速度が大幅に低下して高度が下がる。 エンジン整流板が付いているので飛行音は非常に静か。また、前述の理由と、アフターバーナーを装備していないため、超音速飛行は不可能である。 空対空ミサイルについては、自衛用を想定してAIM-9L サイドワインダーが搭載可能だが、機体試験で搭載と発射をしたのみで、F-117の訓練にAIM-9の発射訓練は含まれておらず、実戦部隊で装備された記録は無い。機関砲などは搭載されておらず、厳しい機動制限がある等、実戦での空戦能力は無い。 F-117は戦闘機を表すFナンバーを冠している。しかしステルス性優先の機体設計の為に空戦能力は低く、F-15やF-16のような制空・迎撃用途には向かない為、基本的に対地攻撃や偵察に用いられる。その為、本項目では戦闘機と明記したが、実際には攻撃機に分類される。 命名当時の米空軍に外国為替証拠金取引 機を示すAナンバーを使う資産運用 がなかった[7]という説明がなされているものの、米空軍は既にA-10 サンダーボルトIIというAナンバーを持つ機体も導入している[8]。また一説には、この様な最新鋭機を操縦するようなパイロットは、軍用機の花形たる戦闘機に乗りたがる傾向があり、鋭くとがった形状と合わせて『F』ナンバーを付けたと言う談話もある。 さらにF-117という制式コードも、センチュリーシリーズにおいて直前の機体はF-111であって、112〜116までの番号を飛ばしてこの名称にしている。これについては、117の名称を持つ偵察衛星や音響監視システム等の画期的な製品にあやかってあえてこの番号をつけたという説がある。あるいは、アメリカが秘密裏に保有する旧ソビエト製戦闘機にF-112〜116が割り当てられており、万が一外部に情報が漏れた時、F-117もまたそういう機体だとミスリードするのが目的だったなど、いろいろな説がある。 正式公開以前は、同じく欠番になっている「F-19」がこのステルス機ではないかとする説が有力だった。また、この機体(F-117またはF-19)の姿が公表されるまでは、実際の機体とは正反対に電波を特定方向に反射しない曲面で構成されていると言われ、丸い曲面からなる想像図がいくつか流布した。これを基にしたプラモデル(イタレリ社の「F-19 Stealth」など)も発売され、「フリスビー」という愛称もつけられた。後の小説で、当該機を取り上げる際に「フリスビー部隊」と呼ぶものがある。